今回の歩きは、バスで送ってもらい、発心門王子から始まりました。
この道標から道を挟んだ反対側に、ここに上がってくる古道が林の中に続いているのですが、まだ復旧されていなくて、中抜きでここから始めるとのことでした。
林の中の道をしばらく歩き、集落のある所へ出ると、「お迎え人形」が迎えてくれて疲れも和らぎます。
そこからさらに進んで、再度山中の道。ガイドさんお薦めの美しい杉林。木漏れ日が入っていい感じでした。
林の道を抜けると目の前に現れたのは「果無山脈」。奈良県と和歌山県の県境に連なる連山。
さらに進んで、伏拝王子の石碑のある所からの眺望。その石碑の隣に和泉式部の供養塔があります。
和泉式部がここまで来た時生理が始まり、参拝出来ないと、遥か向こうに見える本宮大社を見ながら嘆いたというエピソードの場所です。熊野権現が夢に現れ、「信不信を問わず、貴賤を問わず、女人の不浄を問わない」と語り、和泉式部は本宮を伏し拝んで参詣に向かったということになっています。
遥か向こう、山が開けた所に白く見えるのが、昔、本宮大社があった大斎原(おおゆのはら)辺り。
心地良い日射しの中、杉や檜の林の古道を軽く上り下りしながら本宮大社へ向かいました。
熊野古道は、世界遺産に指定されてから整備が進んだのかなど思ったくらい、綺麗に道が整えられていました。が、ガイドさんから、「熊野詣での道は、昔から、御幸がある度に、籠や輿が通れるように大掛かりに整備されたものだ。」と教えて頂きました。
古道の足元にはシハイスミレがあちこちで咲いて、目を楽しませてくれました。
発心門王子を出発してから途中昼食休憩を入れて約3時間後にたどり着いた熊野本宮大社では、桜の花が私たちを迎えてくれました。手前と奥と2本咲き始めていました。
熊野にある3つの大社のうちの一つ目、本宮大社です。
日本に仏教が伝わってからしばらくすると、神と仏は融和して、神の本地(本体)は仏であるという思想が生まれ、神は仏・菩薩が人々を救うために「仮に(権に)神となってこの世に現れた」として、その神を権現(ごんげん)と呼ぶようになったとのことです。熊野3山にはそれぞれ3体の権現様が祀られています。
この本宮大社は、もともと川の中州の大斎原にあったのですが、明治22年の大洪水で流され、流失を免れた建物が今の場所に移築されたものです。江戸時代の建築とのことです。
この後、健脚の人は、大日越えの道をたどって、湯の峰温泉へ向かいました。
とっかかりの石段で見つけたのは、シロボウ?エンゴサク。この先々でたくさん見かけることができました。
超きびしい石段の上り坂。こんな道が、これでもかこれでもかと続きました。
心臓をばくばくいわせながら、なんとか登り、下り、湯の峯温泉にたどり着きました。
長くなるので、ここで一区切り。
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